大人の虫歯が増えている!
大人の虫歯が増えています!
2次カリエスといって昔治療をした歯がふたたび虫歯になってしまうケースです。
私も毎年のように2次カリエスの再治療を受けています

虫歯が小さいうちは、その部分を削って金属や合成樹脂の詰め物を入れます。
詰め物を入れた所はやはり人工物なので、
自身の歯との境目に何ミクロンかの段差があります。
自身の歯との境目に何ミクロンかの段差があります。
始めはピタッと合わさっていても、年数が経つうちにそこから細菌が入り込み、虫歯になってしまうことがよくあるんです。
歯ぎしりやくいしばりが強い人は、詰め物やかぶせ物の縁に段差や亀裂を作りやすく、二次カリエスに対しても注意が必要です。
→歯ぎしり&くいしばり をご覧ください。

かぶせものをした歯は、虫歯が進行してから治療をした歯で、神経を抜いている歯がほとんどです。
神経を抜いた歯は、もろく治療をしていない歯よりも虫歯になりやすいといえます。
神経を抜いているので虫歯になっても痛みがありません。知らないあいだに虫歯は大きくなっていくのです。
歯の神経の治療も難しく完璧とはいかない事が多々あり、そこからのトラブルも発生します。

神経を抜いた歯は、硬いものを噛んでひびが入ったり割れてしまったりすることがよくあるんですよ。
歯根が割れてしまうと、ほとんどが抜歯となってしまいます。
実は治療した歯がいちばん虫歯になりやすいのです。
そもそも虫歯はどうしてできるのでしょうか?歯は、からだの中で一番硬い組織です。しかし、酸には弱い組織なんですね。
酸にさらされると歯は少しづつ溶けてゆきます。
カルシウムやリンなどのミネラルイオンが溶けだします。脱灰といいます。
清潔な口の中で適度に唾液でうるおっていれば、歯は唾液の成分で守られます。
しかし、プラークがついたままのところでは、そのプラーク中の細菌が食べ物の糖を栄養にして酸を出すんですよ。
すると口の中のPhが酸性に傾き、歯が脱灰しはじめます。
また酸性飲食物を多くとっていたりするのも歯に直接的に作用します。
酸性飲食物とは、酢・ワイン・スポーツドリンク・コーラ・梅干・レモン・りんご・砂糖などです。
酸性度が強いものほど、歯が溶けだしやすいといわれています。
(ちなみに梅干しは口の中では酸性で(胃まで)十二指腸からはアルカリ性に変わるのだそうですよ。)
ちゃんと磨いているのに最近虫歯ができておかしいという患者さんが結構いらっしゃいます。
よく聞いてみると「のどが痛いから、のど飴をしょっちゅうなめていた。」とか「健康のためにお酢を飲んでます。」とか「テニスを初めたのでスポーツドリンクをよく飲んでいます。」とか「忙しくまとまった食事がとれないので、お菓子や甘い缶の飲み物などを飲んでいる。」 とかおっしゃいます。
それらの習慣はみな、歯を少しづつ脱灰していることになるんですね。
食事をはじめてから、2〜3分で脱灰が始まります。
そして、食後30〜40分で唾液の成分がそれを修復します。
それを再石灰化といいます。
→食後の歯磨きのタイミングをご覧ください。
甘いものや酸っぱいもの、甘酸っぱいものももちろん、なるべく食事の最中や、すぐ後のデザートとしていただくのが良い方法ですね。
間食としてとると脱灰の回数が増え歯がもろくなりやすいといえます。
○歯の質…硬いかあまり硬くないか
○唾液の質と量…多いか少ないか、さらさらしているかしていないか
○食事や甘いもの…ミネラルの質と量、甘いものの量と摂る回数
○酸っぱいもの…量と摂る回数
などによって虫歯になりやすい人と、そうでない人がわかれますね。
歯の質は生まれもったものと、後からの食習慣などにより変わってきますよ。
ミネラルの多い海藻や、小魚、野菜などをバランスよく摂るといいと思います。
①耳下腺 ②顎下腺 ③舌下腺
唾液はとても重要です。
サラサラした唾液がたくさん出る人は、酸性になった口の中を元の状態に戻しやすく、再石灰化がきちんとされ歯が守られますね。
そのような人は虫歯になりにくい人と言えます。
逆に、唾液があまり出ない人もいます。年齢や薬の副作用によります。
そういう人が、のどを潤したいと飴などをなめやすいんですね。
飴をなめるたび歯はその都度脱灰され、唾液による石灰化が進まずに酸にさらされることに。
→唾液を出そうをご覧ください。
甘いものを多くとっていると唾液も粘りが出てきます。
さらにネバネバした唾液の上に細菌はつきやすいし、はがれにくいともいえます。
唾液の性質にも影響しますし虫歯にもなりやすいので、甘い物はほどに。
間食として摂る場合は、すぐ後に水を飲んだり、うがいをされるといいと思います。
虫歯のチェックも定期的に受けてくださいね。
早目に処置をした方が大事にいたらなくてすむと思います

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