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2013年9月19日 (木)

前歯―差し歯 かぶせ物の縁(フチ)のだいじな話

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虫歯の治療で神経を抜き根管治療をしたあとに、ポストという芯棒を歯根に入れ土台をつくります。

その土台(コア)とかぶせ物のことをポストクラウン―通称差し歯と呼んでいますね。

昔は土台とクラウンが一体化していたのですが、今は別々に作ることがほとんどです。

なので、神経を抜いていない歯にかぶせる場合や、土台と別に作られたかぶせ物は、本クラウンもしくはその材料の名前をとって、オールセラミックスとかメタルボンドとか硬質レジン前装冠とかいうものです。

かぶせ物を歯科ではクラウンといいます。

そして、歯とかぶせ物の境目すなわちクラウンの縁を、マージンといいます。

そこの形や位置を決めるのは歯を削る歯科医師です。

マージンの位置を決める方法は3通りありますよ。

1つめは、歯肉縁下マージンといい歯ぐきの中にマージンを0.5mm程入り込ませます。

2つめは、歯肉縁マージン(フラッシュマージン)といいマージンと歯ぐきの縁を同じ位置にします。

3つめは、歯肉縁上マージンといいマージンを歯ぐきの縁から1mm程離す方法です。

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前歯や小臼歯などは見た目の問題から縁下マージンとすることが多いんですよ。

メタルボンドや硬質レジン前装冠といって、金属にセラミックスや合成樹脂を貼ってあるものはフチに金属ラインが若干見えるので歯ぐきの中に入れ、見た目よくするのですね。

前歯など歯ぐきが変色している人をよく見かけると思いますが、それは金属の色うつり(透けて映る場合と、金属イオンの流出による色移りがある)や、歯ぐきの炎症によるものでしょう。

天然歯の歯ぐきはとてもきれいなピンク色ですが、人工物が入った歯ぐきはそのようにくすんで見えますね。

ただ、最近はオールセラミックスといって金属を使わず、セラミックだけでクラウンを作れるようになったので、そのようなクラウンが入った歯ぐきはきれいです。

オーセラミックスだと歯肉縁マージンにできるし歯肉の退縮が多少起こっても、見た目が悪くなることはあまりありません。

しかし、どんなものでもマージンが歯肉縁下に深く入りすぎるととんでもないことになります。


歯ぐきにとってマージンは異物が入り込まない縁上マージンが一番良い方法ですね。

マージンを縁下にしたい理由は主に

1.虫歯(二次カリエス)を避けたい。
2.見た目を良くしたい(→はじめは良い)
3.虫歯が歯根の方まで及んでいて仕方なく。
4.歯の高さが足りなくて浅いクラウンだと
  脱落(外れて)してしまうので仕方なく。

  などです。

spade昔は“マージンの位置を歯ぐきの中にした方が、その歯が虫歯や歯周病にならないので良い”と考えられていたそうですが、その後の研究でそれは間違っていることがわかりました。

マージンをどこに設定しても二次カリエスの発生には差がないことがわかってきました。

きちんとハミガキをする、甘いものに気をつけるなどのカリエスコントロールの方がよほど大事なことなんですね。

そしてさらに、マージンを歯肉縁下に入れることにより、歯肉が炎症をこともわかってきました。

ここでちょっと難しい名前が出ますが、生物学的幅径(Biologic width)という“歯肉の縁から歯槽骨頂までの距離”における歯周組織の大原則があります。

複雑なので簡単にいうと、クラウンのマージンを縁下に設定するとき、骨から最低2mm離さないと歯周組織に為害作用を及ぼすという大事な法則なんですね。

これを破ってマージンを歯ぐき深くに入り込ませてしまうと、歯周病とはちょっと違った歯ぐきの炎症を起こしてしまうのです。

クラウンのマージンは、大臼歯は歯肉縁マージンか縁上マージンが望ましく、

前、小臼歯では、歯肉縁マージンか縁下マージン―0.5~0.8mmが望ましいと思います。

ただし、ときに縁下0.5mmでもかすかに出血や粘性の細菌様物質(白っぽく少し粘ついたもの)を認めることがあります。――歯肉の抵抗性の差でしょうかね。

歯肉縁下に1mm以上入っているマージンは、歯ぐきに炎症を起こしてしまうので、絶対にマージンを歯ぐき深くに入れるべきではないのです。

この炎症により歯ぐきから出血する場合、患者さんは自分の磨き方が悪いとか歯ぐきが悪いと思ってしまい一生懸命磨こうとされるんですね。

歯周病での出血を経験された方などは、「血は悪いものなので出なくなるまで出しちゃってください。」などと言われたりするものですから、出血を我慢してハミガキをされます。

しかし、この場合は磨いても治るものではありません。

そういうかぶせ物を入れた医師の責任はとても重大だと思うんです。

深い縁下マージンを再治療した経験を持つ先生は、“これは医原的歯周病だ”と強く訴えています。私もそう思います。pout

日々の臨床できちんと磨いているにもかかわらず、炎症を起こしている縁下マージンを見つけては、医原的歯周病だsign01と思わずにはいられません。


また、「歯ぐきがなんとなく臭う」と訴える方もよくいらっしゃいますね。

これも、マージンが歯肉縁下にあることが原因の一つです。

(ちなみに他の原因は…深い歯周ポケットからの排膿、不適合なかぶせ物、歯根面のむし歯、歯根の破切、根管内の細菌感染、智歯周囲炎(親知らずの周りの炎症)、歯根にひびや破切線が入った歯のポストの腐食などが考えられます。)


患者さんが臭うと訴えると「気のせい」とか「よく磨いておきなさい」とか、
あまり真剣に聞いてもらえないことが多いようですね。

しかし、歯ぐきを触ると臭うなど特に部分的に臭うというのは、やはり何かしらの原因があると思うのです。

臭う原因をきちんと調べて、改善していただきたいものですね。

他にメタルボンドや硬質レジン前装冠などで審美的に問題となるのは、ブラックマージンといって歯ぐきの境目に黒いラインが見えてしまうことなどですね。

これはクラウンの金属部分の露出によるものですが、
(二次カリエスで境目の歯質が黒くなってしまったというのもあります。)それを予防する方法はその部分の磨き方に注意をすることなんですよ。

やや軟らかめのハブラシで、力を入れすぎないように丁寧に磨きます。

バス法などの毛先を歯ぐきに向けた方法はよくありませんよ。
ローリング法か弱い力加減でのスクラッビング法でやさしく磨いてくださいね。

定期健診で磨き方や歯ぐきが下がっていないかのチェックを受けられると良いと思います。

大事な、ハミガキの力加減  
オーバーブラッシングをご覧ください

 

歯肉縁下マージン設定のためのガイドライン

ルール1:歯肉溝が1.5mm 以下
歯肉縁下0.5mm にマージンを設定する。

ルール2:歯肉溝が1.5~2mm
歯肉溝深さの半分の位置に設定する。

ルール3:歯肉溝が2mm を超える
歯肉整形を行い,1.5mm に減少させることができるか検討する。
1.5mm 以内にできた場合,ルール1に従ってマージンを設定する。

※ルール3の根拠:深い歯肉溝内へのマージン設定は困難であり,長期的な安定を得るのは難しい。
         歯科学報Vol112,No5(2012)より 

 

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歯周病」カテゴリの記事

コメント

Yumi さん、こんにちは、お返事どうもありがとうございます。

マツオ歯科医院の先生のブログ、とてもわかりやすいですね。
ブログに書かれているように、私も毎日、まだしみるのかどうか、わざとしみさせています。
でも今日からしばらくの間は少し我慢して、しみるかどうかの確認はしないようにします。
せめて年末年始はしみる事を忘れるように心がけようと思います。

症状に変化がありましたら、またコメントします。
どうもありがとうございます。

Reesesさん こんにちは
コメントありがとうございます。
治療後にしみるようになった右下6のはについてですがhttp://ameblo.jp/matsuodental/entry-10510018518.html
こちらの先生の説明がわかりやすいと思います。
私がメインテナンスで診させていただいている患者さんでも、治療後1年近くしみていた方がいました。幸い現在は全くしみなくなりました。神経を取るかかなり迷いましたが取らずに良かったです。
中には、しみて我慢できないので神経を取ってくださいという方もいます。
先生の記事中の「歯周病」「歯ぎしり」「日ごろの不摂生」「疲れ」「咬合性外傷」「歯根膜炎」とありますが、ここら辺も関係しているかもしれません。マージンは大丈夫そうですね。縁上マージンだとしみる方がわりと多いですがそうではないようですので。
もう少し様子を見られたほうがいいと思います。
ただどうしても我慢できなかったら、神経を抜いてしまう方がいいと思います。せっかくフルジルコニアを被せたのにお辛いですが、我慢しすぎるのも良くないので。
ごめんなさい、お役に立てたかわかりませんが。
どうぞお大事にしてください。

Yumi さん こんにちは。
いつも勉強になる貴重なお話しをどうもありがとうございます。

どこのカテゴリーにコメントしたらいいかわからず、こちらへコメントさせていただきます。

2015年5月からしみるようになった右下6の歯について、Yumiさんが何か思う事がありましたら是非おしえてださい。

当初は冷えた固体 (ブロッコリーやポテトサラダなど) をその歯で噛んだ時に、一瞬どこかでしみたと感じるだけでした。
その一瞬だけしみるのは気になっていましたが、特に困るという事はありませんでした。

ところが2016年の2月頃から、噛んだ時に噛む物によっては若干痛みを感じるようになり、それ以降はしみる感じが増し、歯の全体でしみているとはっきり感じるようになり、しみる時間の長さも長くなりました。
2016年の5月頃からは、冷たい液体が口に入ってくると 「ずどーん」 としみるようになってきました。

別の歯の治療がようやく一段落したので、やっと前の治療で被せてあったメタルボンドを11月に外し、今度はフルジルコニアの冠を被せてもらいました。

ほんの少しの力をかけただけで簡単に外れたそうで、中を開けてみたら接着セメントが古くなっていた為に、しみていたのではないかと言われました。

1回目の治療時に仮歯をつけてもらった時は、それまであんなに強くしみていたのが嘘のように、しみる症状が消え、大変喜んでいたのですが、ジルコニアを被せてもらったら、メタルボンドの時とまったく同じようにまたしみるようになってしまいました。

この歯は神経がある歯ですので、麻酔をして治療をしましたが、治療が終わりに近づく頃にはいつも麻酔が切れて、しみるのが良くわかりました。仮歯を被せる時も、ジルコニアを被せる時もそれは同じでした。
風をかければしみ、ちょっと器具で触るだけでも痛みを感じましたので、強度がないプラスチックの仮歯を被せただけでしみなくなるのはすごいと思ってました。

今日でジルコニアを被せて17日になりますが、未だに 「ずどーん」 としみます。

中を開けてみた時に、ちゃんと染めだしもして虫歯にはなっていなかった事も確認していただいたのですが、なぜこんなにしみるのでしょう。
仮歯でいた2週間は全くしみる事がなかったのに。

型どりも歯肉圧排をして、精密な型どりをしていただきましたが、被せものやふちに何か原因があるのでしょうか。

先生に、被せ物のふちはどうなっているか聞いたところ、歯を削った部分もあるので、歯茎の下に入っている部分もあり、歯茎とちょうどぴったりのところもあり、いろいろだとの事です。

歳をとるにつれ、回復も遅くなると思いますが、担当の歯科衛生士の方からは、2~3日はしみるとの説明でしたが、あっという間にに2週間以上も経ってしまいました。

3年前にメタルボンドを被せた時も、初日はしみましたが2週間ほどでしみなくなりました。
しかし今回はあの時のしみ方とは大きく違い、とても強くしみます。

毎日の事ですので、食事が憂鬱で、またまた後ろ向きな気持ちについなってしまうこの頃です。
まだ様子をみてもいい猶予期間なのでしょうか。
せっかくフルジルコニアを被せたのに、これで神経を抜かなければならないのかと思うと、悲しいですし、またやり直すのも辛いです。

Yumi さんだったらどうされますか ?

またまた長くなってしまい、申し訳ありません。
Reeses

Yumi様、 丁寧なご回答を頂いていたのに気づかず、お礼が遅くなってしまいました。 

確かにポケットの深さを確認して頂いたのは、今までにお一人の歯科医のみでした。 引っ越しが重なり、同じ歯科医に長くかかることができておりませんでしたが、歯周病専門医であるかどうかを、今後のクリーニングを受ける目安にしてみようと思います。

ありがとうございます。

はじめまして
左上奥のクラウンの件は、二次カリエスですね。
二次カリエスはブラッシングと半年に一度のクリーニングでは防ぎようがありません。
二次カリエス:大人の虫歯が増えている!をご覧ください。

歯周病はきちんと歯磨きができて、半年に一度のクリーニングで回避できる人もいますが、一度歯周病になってしまった方は、その原因によっては回避が難しいケースもあります。
歯ぎしりやくいしばりなどブラキシズムの有無や、全身の抵抗力の差、生活習慣病等によってです。
10年前に定期的にクリーニングをしていたにもかかわらず2本の歯を失われたとのことですが、クリーニングといっても歯科医院によってまちまちなんです。
まず、全ての歯の歯周ポケットの検査をして、深い歯周ポケットがあればその歯根の周りの歯石を取る。(SRPといいます)これをきちんとしていたか、それともただ単に歯の表面についている歯石だけを取っていたか…。
前者をきちんと行う歯科医院は、とても少ないのが現実です。

また、歯周病も辺縁性歯周炎と根尖性歯周炎というものがあり、根管(歯の根で歯の神経があるところ)やその治療が原因の歯周炎だと、いくらきちんと歯磨きやクリーニングをしても治すことはできません。
歯科医師・歯科衛生士合同セミナー☆6mm以上の…をご覧ください。

歯は天然歯がいちばんということですね。

さて、今回の奥歯ですが、30年も前の治療でしたらそろそろ再治療になっても仕方がないかと思われます。(5~10年で再治療になる方もたくさんいます。)
でもまだ歯根は生かせるようですので、その歯を大切にされてください。

ではお大事にどうぞ。

今日、左上の一番奥の歯の仮クラウンを入れる施術をしてもらいました。 もともと大きなフィリングが入っていたのですが、これが30年ほど前のことで、半年ほど前に少し痛くなったことがあり、レントゲンも撮ってみてもらいましたが、異常ないとのこと。 2週間前にまた突然ひどく痛くなり、違う歯科医に駆け付けたところ、もうルートカナルしかないということで・・・。

今日なんとか仮のクラウンを入れたのですが、もともと高さのないところだったで、マージンをとるために強く歯肉を剥がされたようで、処置の最中はかなり痛かったです。

そこで質問ですが、きちんと歯磨きができていて、半年に一度のクリーニングに行くとすれば、ほぼ間違いなく歯周病は回避できると思われますか? 歯周炎は起こすかもなという不安はありますが・・・。

実は10年前にも(それまで定期的にクリーニングをしていたにも関わらず)痛みで発見されたときには歯周病が進行しており、2本の歯を失うことになった苦い経験があり、あまり歯科医自体を信用できなくなっていた上に、今回のことです。

よろしくお願い致します。

ではたまにブログを拝見させていただきたいと思います。
更新、頑張ってください!私も月1目指して頑張ります!

ご返信ありがとうございます。

確かに指で触ってみると、他の歯茎と違って、クラウンと歯茎との間に隙間があるのがわかります。この奥からプラークを掻き出さなければならないのだと思います。
しかし下7番ですので、実際には目でのぞき込むことはできませんから、勘でブラシを入れるしかありません。よってきちんとブラシが入っているかどうか、今一度行きつけの歯科に行って衛生士さんにチェックしてもらおうと思います。

エクストリューションについてもご教示ありがとうございました。さっそく調べてみました。私の歯と歯茎がこれが適応できるかどうかについても、今度主治医に聞いてみようと思います。ただ、主治医のところは、このエクストリューションはやっていないようですので、もし満足いく説明が得られなかったら、この点については、実際手がけている歯科医を訪ねて聞いてみることもしようと思います。

いろいろとアドバイスありがとうございました。引き続き、歯茎に問題をなくし、歯も長持ちさせられるよう努力したいと思います。この件はまたブログに書いてみようと思います。

返信遅くなりましてm(_ _)m
コメント(*^-^) 有難うございます。

ご質問ですが・・・
マージンが歯肉縁下にある場合は、マージンは見えないのではないのでしょうか? →はい、そのとおりです。

マージンが歯肉縁下にあるということは、クラウンと歯茎の間に必然的にポケットがあるはずということでしょうか?→はい、これもそのとおりです。

 そしてそのポケットから覗き込めば、その奥にマージンがあるという理解をすればよいのでしょうか?→はい、全くおっしゃるとおりです。とても不利な状況です。そこを想像でブラッシングすることになります。ラピスの毛先をやさしく入れてかき出すようにします。


クラウンを付け替えて改善できるものなのでしょうか?→この場合ただ付け替えるだけでは改善しないです。 

積極的に改善させるには、【歯冠長伸長術】というものがあります。外科的に歯肉を下げる方法や小矯正をして歯を引っ張りあげる方法です。エクストリュージョンといいます。検索してみてください。この術式はどこの歯科医院でもできるわけではなく、上手な先生にしていただくのが良いかと思います。ただ保険診療ではありません。

シゲさんはメインテナンスをきちんと受けられていて、その歯以外は歯周ポケット3mm以内なんですね!すばらしいです!

YUMI先生、ご教示ありがとうございます。
うやむやっとしたアドバイスではなく、私の知りたい点が的確にカバーされており、とてもありがたいです。コミニュケーション力を含めた先生の実力がよくわかります。

問題の歯は右下7番で、2年前に現在の処置をしました。処置をした時点で既に相当深く虫歯が進行しており、「仕方なく」縁下マージンにしたものと思います。3か月ごとに衛生士さんのチェックを受けてきて、これまでは問題なかったのですが、今回生じてしまい既に1か月近く同じ状態です。他の歯茎は炎症ありません(歯周ポケット3以内。問題の歯茎のみは4)。

YUMI先生のアドバイスのうち、
「マージン部分を上手にクリーニング」というところですが、マージンが歯肉縁下にある場合は、マージンは見えないのではないのでしょうか? それとも、マージンが歯肉縁下にあるということは、クラウンと歯茎の間に必然的にポケットがあるはずということでしょうか? そしてそのポケットから覗き込めば、その奥にマージンがあるという理解をすればよいのでしょうか?

また、クラウンのやり直しについてですが、既に問題の歯を奥深くまで削ってあり、土台が深い位置にある場合でも、クラウンを付け替えて改善できるものなのでしょうか? それとも土台もろとも、高さのあるものに変えるということでしょうか?(クラウンとは「土台を含まない被せ物部分」のつもりで書いています。)

この点、もちろん主治医に問うべきことですが、一般論としてご教示頂ければうれしいです。何度もすみません。もし私の説明がわかりにくければご指摘ください。

---
顎関節症の件、ご感想ありがどうございます。あのISSA先生も、もう30代半ばくらいの中堅で、どこかで活躍されているのだろうなあと思います。

はじめまして
コメントありがとうございます。
縁下マージンによる歯ぐきの炎症でお悩みとのこと、お察しいたします。

歯ぐきは歯の表面との間に歯肉溝があり、そのすぐ下に付着上皮という部分があり歯にピタッとくっついています。付着上皮のすぐ下は多数の毛細血管が存在しています。それは、細菌や毒素の侵入を防ぐ防御機構を担っているからなんです。
深すぎる縁下マージンは、そこに異物が入り込んでいる状態。
それによる機械的刺激・圧迫→歯肉の炎症。その部分は歯周病菌に関与していない。
シゲさんのおっしゃるとおりだと思います。

ただし、プラークコントロールが不充分だったり、あるいは不可能だったりして細菌が増える環境にあるとPg菌などの歯周病菌も存在してくることになると思われます。

そこで、炎症を起こしているマージンへの対策としては○ラピス歯間クリーナー(スーパーフロス・タフとブラシ参照)などでマージン部分を上手にクリーニングするか○歯ぐきの形を整える処置をするか(前歯だと見た目がわるくなるので難しいかも)○クラウンをはずしてかぶせなおすかのどれかになると思います。
磨いているうちに歯ぐきが下がり歯肉縁マージンになる場合もあります。でもならない場合もあります。(マージンの深さや形態、歯ぐきの性質や厚みにもよります。)

まずはクリーニングをしてみてください。
炎症が落ち着くといいですね。よかったらまた経過おしえてくださいね。

P.S.ブログ読ませていただきました。「顎関節症」の奇跡の治癒おもしろかったです。
そんなことがあるんですね~。それにしても治ってよかったですね。

はじめまして。
歯周病について、これほど詳細に研究されているブログはなく、とても参考にさせて頂いております。

もしよろしければ教えていただきたいことがありコメントしました。
歯肉縁下マージンが歯茎の炎症を引き起こす場合というのは、機序としては、
クラウンなどの歯肉への機械的刺激・圧迫→歯肉の炎症ということとなり、歯周病菌は関与していないということになるのでしょうか?

実は今私が、これが疑われる状態であり悩んでおりまして、コメントさせていただきました。主治医からは経過観察でよい(しかない?)と言われました。
ご多忙中恐縮ですが、ご教示頂ければ幸いです。

コメントありがとうございます。
お役に立てたのでしたら幸いです。
もし翻訳の機会がありましたらご依頼したいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

こんにちは。ブログを拝見しました。とても勉強になりました。というのも「マージン」の意味を探していたからです。また時々ブログを読ませて下さい
私は医学論文の翻訳家です。歯学系の論文は専門用語が難しく、用語を検索している間にこのブログに出会いました。ありがとうございました。
ツイッター(『医学論文翻訳君』)では『論文英語頻出表現』をツイートしています。何かの機会に医学論文の翻訳家をお探しのときは、下記までご連絡下さい。よろしくお願いします。HP:『まえひらけんじ翻訳事務所(http://www.igaku-honyaku.jp/)

ありがとうございます
歯質の部分は全く見えない状態です
どちらかと言うとフラッシュマージンに近い感じで境目がくろくなっています
兎にも角にもありがとうございました

はじめまして
ブラックマージンは審美性の問題ですので気にならなければそのままでも大丈夫です。
ただ、二次カリエスも黒くなります。場所的に歯質も黒くなっているようであれば二次カリエスの疑いがあるかもしれません。心配でしたらカリエスチェック等を受けられてみてください。
クラウンの金属部分の露出だけでしたら問題ないと思われます。

はじめまして
ブラックマージンについて
7年ほど前に上顎の犬歯に硬質レジン冠をかぶせました
作製したときより、歯茎と冠の間の黒色が気になっており、爪で触ると冠の縁と歯茎がぴったりないし、すこし空いている(目視で隙間は見えない)

このような場合、審美性を追求しないのであれば、付け替えは必要ないのでしょうか?

周り口説い言い方になりましたが、
ブラックマージンは二次カリエス等の観点から見た場合、治療が必要なのかどうか教えていただけると助かります

ご質問ありがとうございます。
拝見してみないと確実なことは言えないのですが
おそらく、マージンの位置が歯ぐきの中に入り込んでいることによる炎症だと思われます。
歯周ポケットが深い場合は、歯周病による細菌感染での排膿(白っぽいネバネバしたものが出る)も考えられます。
⚪️まず、そこを意識してGCルシェロやデンターシステマなどの毛先が細いハブラシを使い、毛先が歯ぐきの中に上手く入るように磨いてみてください。
⚪️それでも回復しない場合、できれば歯周病専門医のいる歯科医院へ行って診てもらうことをオススメします。
歯ぐきの形態修正をして改善を図るか、クラウンをはずして新しいものを入れた方が良いのかは、先生の判断によると思われます。
わからないことがありましたら、またご質問ください。

突然すいません。前歯4本セラミッククラウンなのですが、書かれていうような細菌様物質(白い、ねばねばな感じのもの)が歯茎に認められます。そのためか口の中が常にねばつくのですが治療次第では治る可能性があるのでしょうか?そうかいったんこの状態になると回復しにくいものでしょうか?この7年くらいこの症状で気持ち悪い日々を過ごしています。

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