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2013年12月の2件の記事

2013年12月23日 (月)

80歳で20本を目指す8020運動

先日、一人暮らしの76歳の女性のお口を拝見しました。使っている入れ歯の調子が悪くて「新しい入れ歯を作りたい。」と来院されました。

入れ歯以外の治療は希望されなかったのですが、先生から「歯ぐきのチェックをお願いします。」と頼まれました。

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拝見しますと、上は総入れ歯、下は部分入れ歯の前歯6本だけが残っていました。歯ぐきは赤く腫れて、歯石も沢山ついている状態。

私は歯周ポケット検査とブラッシング指導を行いました。

歯の裏側に歯石が付いていて歯間ブラシが通らなかったので、歯石を取り歯間ブラシも使っていただくことにしました。

使うのは初めてということで、私の説明をとても熱心に聞かれていました。

ブラッシング指導が終わると「今まで歯の磨き方なんて教えてもらったことなかったです。」とポツリとおっしゃいました。

こうなるまでに何軒もの歯科医院を訪れたことでしょう。そのどこかで、もし適切な歯周治療、ブラッシング指導や生活指導等を受けられていたならば、もっとご自身の歯が残っていたはずです。

歯の治療のためにかかった時間と・費用と・失った歯のことを思うと何ともいえないせつない気持ちになってしまいました。

 

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8020という運動はご存知ですか?80歳で20本の歯を目指しましょうというものです。

しかし、8007~8010(80歳で7~10本の歯が残っている)というのが現状なんです。8020を達成している方は全体の20%程度とのことです。

(※平成28年に8020は50%に増加しました。皆さんの意識が高まってきたのですね!)

私がメインテナンスをさせていただいている方の中に8028(全ての歯がある)を達成されている方が3~4人いらっしゃいます。

20代、30代遅くても40代からきちんとケアをしていけば8026くらいは不可能ではないと思うのです。

歯医者が怖い(歯科恐怖症)の克服方法。歯医者を選ぶ際のポイント、予約電話のコツも紹介。
過去に受けた治療がトラウマになっている方必見です。


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2013年12月16日 (月)

歯周病の歯医者選びは難しい!

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「歯周病を治したいのに、どこに行っても歯周病の治療をしてくれなかったんです。ここは4軒目の歯医者さんです。」

今から約5年前のことです。都内に住むAさん62才はご自身の奥歯が歯周病にかかっているのをわかっていました。

歯がグラグラとして物がよく噛めなかったのです。さらに前歯は以前治療した部分のトラブルがあリ、かなり大掛かりな処置が必要だったそうです。そこでとりあえず近くの歯科医院へ行くことにしました。

しかし…

1軒目の歯医者さんでは歯周病の「し」の字もでなかったそうです。先生の雰囲気も今ひとつで、別を探すことにしました。

2軒目の歯医者さんで、かぶせ物のやり直し治療を受けたそうです。そこへは2年ほど通い、定期的に歯石取りをしてもらっていましたが、歯磨き指導や歯周病についての説明はされたことがなかったとのことでした。最終的には歯周病は悪化してしまい抜歯をすすめられました。

歯を抜くことに抵抗のあった雅子さんは3軒目を探します。

3軒目の歯医者さんで言われた言葉は、なんと…「薬局で歯周病の薬を買って塗っといてください。」だったそうです。(ノ_-。)

もう歯医者に頼るのはやめようと決心し、図書館へと足を運びました。何冊も『歯周病…』の本を借りてきて自分で勉強したんだそうです。

そこにはとにかく“よく磨くことが大事”と書かれていました。

Aさんは“よく磨く”という言葉を信じ、歯周病を治したい一心で自分なりに一所懸命歯みがきをされました。

それはそれはかなりの力で磨いていたため、歯周病の進行と合わせて歯ぐきの退縮(下がること)は著しく、歯根の先の方まで歯ぐきが下がった状態になってしまいました。

(→オーバーブラッシングをご覧ください。) 

数年が経ち、ある箇所に痛みが出てきました。そんな折、歯周病と診療科目にあった当院を見つけて来院されたということなのです。

彼女はとにかく歯科に対する不信感を強くもたれていたため、まずはじっくりとお話を聞くことからさせていただきました。

それから歯周病の検査を行い、現在の状態を説明し、改善の可能性があること、これから行う歯周治療についてお話しました。

治療終了後は定期的にお口のチェックとクリーニングをしていきましょうねとお約束いたしました。

Aさんはとてもホッとされた様子で、今では毎月メインテナンスに来院されています。

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もうお一人のケースをご紹介しますね。

奥歯のぐらつきと腫れを感じたBさん(仮名)50代男性は、近くの歯科医院を受診しました。

それまでほとんど虫歯が無く歯医者さんに行く機会がなかったんですね。

その歯医者さんでは「あなたの歯周病はくいしばり からきているのでマウスピースを入れておきなさい。」と言われたそうなんです。

マウスピースは作ってもらえたのですが、肝心の“歯周病の初期治療 ”は一切してもらえなかったのだそうです。

歯の磨き方、歯周ポケットの検査&歯石取り等、やらなければいけない事はたくさんあったはずなのに…そのため2年間で歯周病は着実に進行していきました。

Bさんは1日1回朝しか歯を磨かれず、さらにくいしばり等の影響も合わさって重度の歯周病へと向かってしまったのでした。

2年後、当院を訪れた時には大事な奥歯2本の骨吸収は根の先の方まで進んでいて、やむなく抜歯となってしまったのです。

確かに、歯周病の進行は歯ぎしりやくいしばりも原因となりますが、直接の原因はやはり磨き方や生活習慣、歯周ポケット内の環境によるものの方が大きいのです。

 

歯周病の治療は、家でいうと土台づくりになります。土台がしっかりしていなくては、いくら立派な家が建っていようといずれ崩れてしまいます。

詰め物、かぶせ物は建物、そしてそのやり直しはリフォームにあたります。

重度の歯周病の歯ぐきと歯槽骨は、液状化した土地と同じです。

そんな痩せた土地にセラミック邸やゴールド邸、インプラント塔などを建てたところで砂上の楼閣なのです!

更に、罪深いことに歯周病を放置し続けると、全身疾患につながるということは周知の事実ですね。

(→口と全身、全てはつながっているをご覧ください。)

もし、上述のAさんやBさんのような経験をお持ちでしたら体験者しての声をお寄せください。

皆さんの意見が集まることで、きっと歯科医療界も変わっていくはずです。

これからはきちんと歯周病の治療をしてくれる歯医者さんが増えてゆき、それがあたりまえとなり、歯で苦労する人がいなくなればいいな~と思っています。

 

 

 

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