歯周病は大病のもと!
歯周病は現在では様々な疾患と関係があることが知られるようになりました。
今回は東京新聞に掲載されていた記事をご紹介させていただきます。
健康寿命は口内の健康状態に影響され、中でも歯を失う最大原因である歯周病は、様々な病気と深い関係があるとされている。「米国では1990年代から歯周病が心臓病、糖尿病を悪化させ動脈硬化や早産の原因になるという研究が数多く報告され、1998年には口腔内を清潔にし歯周病予防をする啓蒙活動が行われました。」
キャンペーン標語は「フロス・オア・ダイ」。
「フロスで口腔ケアをして歯周病予防をしよう、しないで歯周病になれば病気で早死にしますよ」というような意味で、歯科医師や学会が率先して歯周病の怖さを訴えたという。
なんで日本はそれをしなかったんでしょうね?
FLOSS OR DIE― フロス オア ダイ
もっとずっと前からフロスの必要性を訴えていた先生もいたんですよ!
フロスの元祖、パームリー先生
バス法のバス先生
日本では一部の歯科医師の間で知られていたが、医療現場で認知され始めたのはここ数年のことだ。「日本でも全身疾患と歯周病の関係が、歯科だけでなく医科でも知られるようになりました。実際、心臓手術やがん治療の前に、虫歯や歯周病治療、口腔ケアをするよう医師に支持され受診する患者さんが増えてきました。」
私の母も人工膝関節置換術を受ける際に医師から言われましたよ。
人工膝関節手術と歯周病に書いていますので、ご覧ください。
抗がん剤治療では口内炎が起こりやすいが、事前に歯周病を治療し、プロによる口腔ケアで口内や舌を清掃すると、口内炎を減らし、起きても軽くて済むという。
糖尿病患者が歯周病治療をして血糖値が改善した報告例も多い。口の健康はさまざまな病気の治療成績を上げる可能性もある。
予備軍含め、成人の7~8割が罹患しているとされる歯周病の予防と治療が、健康への近道ともいえる。
2017.1.31 東京新聞 噛んで延ばそう健康寿命 より抜粋
臨床歯周病学会の歯周病が全身に及ぼす影響もぜひご覧ください。
初期では自覚症状があまりないのも歯周病の特徴です。
歯周病が、命を脅かす心臓病や糖尿病につながるのならば、わたしたち歯科従事者は責任を持ってその予防・治療に取り組む必要がありますね。
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