認定歯科衛生士限定プレミアムセミナー2017に行ってまいりました
テーマは「認定歯科衛生士として知っておきたい歯周外科」
2017年3月26日(日) 10:00~17:00 於:東京医科歯科大学
「歯周治療において歯科衛生士の行う歯周基本治療は治療結果へ大きく影響します。また、歯周外科処置を効果的に取り入れることで、その結果をより長期的にに安定した歯周組織へと導くことも可能です。今回のプレミアムセミナーでは歯周外科処置への理解を深め、歯科衛生士としてどのように外科処置と関わることが必要か皆さんと学びたいと思います。」ということで一年ぶりのプレミアムセミナーに行ってまいりました。
↑日本臨床歯周病学会 関東支部 Facebookより
演者は臨床歯周病学会認定医で関東支部長の飯野文彦先生、口腔外科のスペシャリスト辻光弘先生、臨床歯周病学会 認定歯科衛生士の小林明子先生です。(写真手前の御三方)
講演① 飯野先生のお話です。
「歯周病治療に最も効果的な治療法はプラークコントロールであり、その実践がない歯周病治療は効果が得られないのが現実です。」
「しかし、セルフコントロールが確立されればすべての歯周炎が改善するというわけではなく、付着の喪失が進行した歯周炎はさらなる改善が求められ、そのオプションのひとつに歯周外科治療があります。」
飯野先生の日常臨床における歯周外科治療の頻度は決して高いとはいえず、歯周病治療の9割は歯周基本治療であるとのことです。
「しかしながら歯周外科処置が歯周病治療に与える恩恵は大きく、取り入れたことによってより理想的な歯周組織環境の獲得と治癒の速さに貢献している事実があります。」
ということで歯周再生療法を主にいろいろな症例をご提示くださいました。
講演② 辻 光弘先生のお話です。
「歯科と全身疾患の関係がクローズアップされる中、歯や口の中だけ診ている時代は終わりを告げ、医療従事者として全身をみることが当たり前の時代に入ってきつつあることは避けようのない現実であります。」
「本講演では指導的立場にある認定歯科衛生士の皆に、口腔を診る前に全身疾患を理解することの重要性、日常臨床で役に立つ知識をできるだけ多くお話したいと考えています。」
辻先生からはBLS(Basic Life Support)一次救命処置の資格を取ることを勧められました。
その他、読んでおいたほうがいい本として「ハリソン内科学」、「歯周病と全身疾患」、「歯科衛生士のための病気とくすりパーフェクトガイド」、「歯科衛生士のための全身疾患ハンドブック」などを教えていただきました。
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また、見ておくべき学会のホームページとして、日本高血圧学会、日本口腔外科学会 なども教えていただきました。
後半は、認定歯科衛生士として知っておきたい歯周外科というテーマに沿った内容で症例を供覧しながらお話をしてくださいました。
講演③ 小林明子先生のお話です。
「歯周外科後の予後安定は歯科衛生士の働きが大きく左右することになるため、歯科衛生士が外科的治療を理解し、治療計画に介入することは大いに意味のあることだと思います。」
小林先生の診療所では歯周治療計画立案時に、歯科医師とともに率直な意見を出し合いながらカンファレンスを行っているとのことです。
「歯周治療はその予後管理とともに担当は長期間に及びます。私達も年を重ね様々な生活環境の変化を経験しますが、患者さんもライフバランスバックグラウンドの変容、健康の変化が現れます。歯周病認定を持つ歯科衛生士は、あらゆる年代、あらゆる事項に関して常に関心を持ち、勉強し続けていく姿勢を持っていてほしいと思います。」
歯科衛生士って素晴らしい職業ですね~とおっしゃっていました。
勉強することがたくさんあって大変ですが、少しづつ学んで行きたいと考えております。

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